さいたま市南区、鹿手袋というかわいらしい地名の住宅地。とあるマンションの一室をリノベーションしたカフェ、marute(まるて)が2019年1月17日にオープンしました。
場所・外観

最寄り駅のJR武蔵浦和から西へ。徒歩10分強ほどの距離にあるマンションの1階です。入口にかかったのれんを目印に。
車で行かれる場合はマンションの脇にある駐車場に1台分のスペースが用意されています。(左の画像で黄色い看板の手前を入ったところ、7番のみ利用可能)
店内の様子

物静かな印象の女性店主さんに迎えられました。撮影について尋ねましたら店内はあまり・・・ということでしたので、ちょっとだけ撮らせてもらいました。建築家の藤野高志さんがリノベーションを手掛けられたという、マンションの一室を使った空間。押し入れ部分を利用したギャラリースペースには、主にタイから買い付けているエスニック雑貨が展示販売されています。

テーブルは大小合わせて3卓、感染症対策でゆったりとした客席配置。突起のようなものが張り付いた壁が独創的ですが、これはリノベーションの時に出た断熱材なのだそうです。一番奥のダイニングテーブルに座ろうと移動したら突然、足元にふわっとした感触。視線を落とすと、なんとここだけ畳が使われていました。リノベーションの際に「そこにあるものと向き合うことを心掛けた」ということですから、もともとの和室で使われていた畳なのでしょう。リノベーション前の名残が強く感じられる面白い空間だと思います。
BGMは無く、この時の客は私ひとりでしたので周囲の音がたまに聞こえてくるくらいの静けさ。写真はありませんが店外にはペット連れでの利用もOKなテラス席もあります。
メニュー概要
パニーニは北海道本別町産の小麦を100%使用、スープには国産の鶏のブイヨンを使い添加物は不使用だそうで、身体にもやさしいフードがいただけます。パニーニはすべてしょっぱい食事系で、スイーツなど甘いものは少ないラインナップでした。全粒粉のパニーニ(+30円)がこの訪問時には新発売との表記あり。

パニーニは8種類もあったので迷いましたが、私にとってはあまり食べる機会の無いコンビーフを選んでみました。半分にカットされた半熟目玉焼きがのってボリュームもなかなか。コンビーフはたっぷりのマヨネーズと和えてあったので特にマヨ好きな方におススメです。コッペパンのような柔らかめのパンだったのでお子さんも食べやすいかと思います。

ドリンクは個性的な名前が気になり紺屋てぃーに。いわゆるバタフライピーという青い花をつけるマメ科の植物のお茶です。サファイアのような深い青がとても美しい・・・。メニュー名どおり、藍染の色にも似ていますね。別添ではちみつレモンのシロップが付いています。
まずはそのまま飲んでみると、マメ科の植物というのもうなずける少し豆の香りのするお茶。はちみつレモンシロップを入れると赤紫色に変化!レモンの酸味とはちみつの甘みがプラスされ、味の変化も楽しめました。

私がこのお店のことを知った時に素敵だなと思ったのは「まるて」と店名が入った藍染の“のれん”でした(→お店のインスタグラム)。しかしこうして実際に訪れるとかかっていたのは白いのれん。あぁ架け替えられちゃったのかぁと、ちょっと残念な気持ちで店内へと入ったのです。
でもバタフライピーティーが紺屋てぃーという名前だしなとやはり疑問に思い、会計時に店主さんに尋ねてみましたら、かつてのご家業が紺屋だったので名付けたとのこと。そして改めて退店時に白いのれんを良く見ると、うっすらと文字が・・・雨などで藍染が色落ちしただけで、のれんはそのままだったのでした!紺屋から受け継がれる素敵な時間経過が感じられたお店でした。次回は気軽にテイクアウトで利用しようかな。