福島県は全国の都道府県の中で北海道・岩手県に次いで全国3番目の広さ。その福島県の中でも一番広い面積を持つ市町村がいわき市です。2003年までは日本一広い市だったそう(現在は全国の市区町村で15番目の広さ)。
なのでいわきに行く場合は目的地の大まかなエリアをつかんでおかないと、相当な距離を移動することになりますのでご注意を。
今回はいわき市の南部にある 小名浜地区 でカフェ時間を過ごそうと思い、向かったのは ALAYA(アラヤ)。
東京のアパレルショップに12年勤めた経歴を持ついわき出身の男性オーナーが、2018年9月にコーヒーや抹茶が楽しめるスペースを併設した古着のお店としてオープン、2020年11月にはカフェを新たに設けました。
場所・外観

駐車場はあるので車で訪問するのが便利ですが、5月10日より駐車場の場所が変更になるそうなので地図を張っておきます(お店から西側に少し離れた場所、徒歩約1分の距離だそうです)。
公共交通機関で向かう場合は鉄道の駅からは離れているので、JR泉駅からバスに乗り「小名浜案内所」バス停で下車(常陽銀行小名浜支店前)、徒歩2分ほどで到着できそうです。時刻はこちら【NAVITIME】。

到着してみると、灰色一色に塗られたかなり大きな建物でびっくり。長い間使われていなかった、築50年ほどの物件だそうです。
店名の「ALAYA」というのは仏教用語の “阿頼耶識(アラヤシキ)” という言葉から名付けたとか。ちなみにお隣はお寺で、オーナーさんのご祖父母様が眠るお墓があるそうです。この場所を選んだのは、そういうご縁もあったのでしょう。

ドアなどは無くオープンなので、気軽に立ち寄れそうな雰囲気。1階は先立って誕生した、古着などを扱うアパレルショップだそうです(時間の関係で覗きませんでしたが、カフェとは別にこちらでもドリンクが飲めるらしい?)。

2階のカフェへは左側にある階段を上ります。・・・と、すぐに目に飛び込んできた写真禁止のマーク。外観とテーブル上の料理のみ撮影可能とのこと(つまり店内の様子等の写真は撮影不可)。
店内の様子
写真撮影ができないので、店内の様子は文章にて。
アンティークの素敵な木製のドアを開け広い通路を進んでいくと、おいしそうなパンが並んだ注文カウンターにたどり着きます。先に注文と会計をしてから席に着きますが、品物が出来上がると番号で呼ばれ、カウンターまで受け取りに行くセルフスタイルを採用しています(食器の片づけまでセルフです)。
店内は「綺麗にしすぎない」ようにリノベーションしたんだなという印象。コンクリートの天井や壁をむき出しにし、ありのままの荒々しさをあえて残しているのだなと感じました。またスタッフさん方が調理を行うキッチンカウンターには解体時に出たであろうコンクリート片を敷き詰め、テクスチャーとして見せています。リノベーション時の廃棄物を少なくする意図もあるのかもですね。
一番特徴的だったのが奥の壁。角切りの木をタイルのように、しかも長さを合わせずデコボコに貼り付けている!高い天井まで届くように、ぎっしりと一面に貼られていて圧巻。年輪が模様のようなものを作り出し、遠くから見るとモザイクのようにも見えます。コンクリートうちっぱなしの空間において、一面の壁にだけ木材をふんだんに使うのは目を惹きますし、角切りにして貼るのはとても面白いと思いました。
客席はすべてテーブル席で6卓(4人用が4卓と、2人用が2卓)。大きめの木製テーブルでしたが、使用されている板の古さがまちまちだったので、これもリノベーションで出た材木で作ったのかな? 椅子はチャーチチェアなどさまざまなものが使われていました。
空間の広さに対して余裕あるテーブル数となっているので、ゆったり過ごせます。BGMは音量小さめ、ゆっくりしたテンポの曲。
メニュー概要
ランチに、午後のティータイムにと様々なシーンで利用できそうなラインナップ(メニューをじっくり見られる場所が無いのでうろ覚え)。コーヒー豆は東京・初台の「G☆P COFFEE ROASTER」、抹茶は西荻窪の「Saten」のもののようです。紅茶は無かったので、紅茶党の方にはちょっと残念かな。キッチンカウンターに並んでいたパンが店内で食べられるかは未確認です。
また14時以降のティータイムには、スイーツとドリンクを合わせて注文すると100円引きになるそうです(私が訪問したのは13:30ごろで、100円引きならずでした~残念)。

ショーケースに並んでいたのを見て、色鮮やかでおいしそうだなと思ったオレンジのケーキを注文しました。ドリンクはアイスカフェラテ、深煎りなのか香ばしいコーヒーに、たっぷりの量のミルクが入りザ・コーヒーミルク的なお味。冷たくてさっぱり、暑いくらいの日だったのでゴクゴク飲んじゃいました。

オレンジのケーキは上に輪切りがのるだけでなく、生地にも皮が入っており色鮮やか。油っこくないのでオレンジの香りがより引き立つようなお味で、とてもおいしくいただきました。クリームも軽かったのでたっぷりつけちゃいました(メレンゲが入ってるのかな?)
ほどほどの時間を過ごし、食器をカウンターへと戻して退店。スタッフさん方はお若い女性ばかりで比較的淡々とした接客でした。セルフスタイルゆえ他のお店に比べてスタッフさんと接する時間が短い、ということもあるのかもしれませんね。ちなみにこの時は客層もお若い方が主体でした。
お店からの情報発信が少なく、基本的に行ってみてのお楽しみというスタンスをとるALAYA。私も初めて訪れるお店は驚きや発見を大切にするために、あえて情報を見すぎない状態でカフェめぐりをしていますし、共感できる部分がありました。
小名浜エリアの観光スポット、アクアマリンふくしまやら・ら・みゅうからも徒歩圏内(10分強)ですし、観光がてらの利用にもおススメです。スイーツが好みでしたので、私もまた小名浜を訪れた際には他のメニューを食べてみたいなと思いました。
店舗情報

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