群馬県北部にあるみなかみ町。山々に囲まれた水源の街で、温泉やアクティビティ施設も充実しており、自然がとても身近に感じられる場所です。

今回私が向かったのは “日本一のモグラ駅” と呼ばれるJR上越線の土合駅。群馬県の普通鉄道の駅としては最北端に位置し、1985年3月から無人駅になったそう。

無人駅である土合駅舎内外では、宿泊グランピング施設「DOAI VILLAGE」が2020年11月に開業。宿泊施設の開業に先駆け、土合駅舎内にて2020年8月8日にオープンしたのが 駅茶mogura(えきっさ もぐら)です。
場所・外観

土合駅入口から右(上りホーム側)へ進むと看板が立っていました。ここが駅茶moguraの入口。駅務室だったスペースが喫茶になりました。
アクセスは、土合駅前には車を停められるスペースがあるので車での訪問も便利。ただし大きな石だらけの坂になっているので、車高の低い車の方は特にご注意を(砂利をイメージして行くとびっくりします)。
冬には雪が多く降り積もる場所なので、ライブカメラを確認したり冬用タイヤなどのご準備もお忘れなく。


駅構内にあるため電車でのアクセスも便利ですが・・・。土合駅が日本一のモグラ駅と呼ばれるゆえんは、下りホームから駅舎まで標高差が70.7メートルもあること!
下り方面からお越しの方は、階段を486段も上がらないとたどり着けないという・・・笑 約10分かかるため、運動がてらの訪問になる心づもりで行ってみてください。(上り線ホームは地上にあります)
店内の様子

男性スタッフさんがおひとりで営業していました。先に注文と会計を済ませ、その後に許可をいただき空いているところを撮影。
板張りの空間に、木製のテーブルが5卓とL字型のベンチのような席、そして切符売り場の窓口を利用したカウンター席があります。

駅務室時代からそれほど手が加えられていないようで、掲示物等もおそらく当時のまま。時が止まったまま喫茶になったかのようでした。店内のいろいろに目を向けて有人駅だった当時に思いを馳せながら、カフェ時間が楽しめます。BGMはゆったりしたテンポの曲(折坂悠太さんの「坂道」など)。
メニュー概要
フードやスイーツの種類は少なめ。コーヒーはブレンドかシングルオリジン、カフェオレとシンプルです。地元みなかみ産の食材を使ったジュース類やクラフトビールなどもあります。テイクアウト可能なので、階段の上り下りする際のお供にするのも良さそうですね。

500段近い階段を往復したあとに立ち寄りましたので、冷たいドリンクを注文しました。私は “1435mm” って何だろうと思いつつも、定番の1435mmブレンドをアイスで。豆は中浅煎りくらいで急冷式で淹れたものだと感じ取りましたが、さっぱりしたテイストで苦みは少なく、軽やかに飲めました。
夫はMINAKAMI CRAFTの「源流コーラ」というクラフトコーラを注文。私も少し飲みましたが、スパイス感はありますが風味のバランスは良くおいしかったです。

スイーツメニューはバスクチーズ一種類だったので、ひとつ注文して夫とシェア。ねっとり濃厚な生地にりんごのコンポートが入っていて、味的にも食感的にも良いアクセントになっていておいしい。チーズケーキが好きな夫も気に入った様子でした。

先日、テレビのクイズ番組を見ていたら「全国の無人駅の割合は何パーセントでしょう」という問題が出題されていました。無人駅は約20年で1割増えて全国の5割に迫っているそう。
芸能人の方々は低い数字を答えており正解とのギャップに驚いていましたが、実家の最寄り駅が無人駅になった過程を見ている私はそれほど驚きはありませんでしたね。人の気配がしない駅はやはりちょっと寂しいものです。
駅は地域の玄関口でもありますので、この土合駅のように駅舎を活用するプロジェクトは地域活性化にもつながる素敵な取り組み! 電車を利用する方にとっても魅力的なスポットにもなりますし、この土合駅のような楽しめる無人駅が今後もっと増えることを期待したいなと思いました。
店舗情報
