加須市の油井ヶ島にある繭久里カフェ(くくりカフェ)は「誠農社」という農業生産法人の敷地内にある農園カフェ。久喜の不動産会社が明治時代から続く地主さんの敷地を受け継いで始められたのが誠農社なのだそうで。
新しい生活様式での営業
もともと窓が多い建物です。席数を減らし、ドアを開けて換気しながら営業。外にも席がありますしテイクアウトの提供も行っています。お店のサイトにも詳しく載っているのでご覧ください。(2020.9 再訪時の情報です)
場所・外観

モラージュ菖蒲付近までは今まで何度も行っていましたが、もう少し足を伸ばすとたどり着けました。周囲にあるのは住宅と田んぼののどかな場所。広大な敷地に大きな建物、大地主さんの歴史が感じられますね。こんな場所を残してくださって素晴らしいなあ。

繭久里カフェは100年以上前の蚕小屋をリノベーションして2016年5月にオープン。店名のくくり(cucuri)というのはギリシャ語で繭という意味だそう。繭の糸のように人や物や事が交わり新たなモノやコトが生まれる場所でありたいとの思いが込められています。
店内の様子

女性スタッフさんが笑顔で迎えてくださいました。靴を脱いで上がります。許可をいただき撮影を。店内は綺麗にリノベーションされ、板張りの床の開放感がある空間。同じフロアにテーブル席と座敷席が設置されています。

コロナ禍で席数を減らしているそうですが、それでも10卓ほどテーブルがあります。しかし人気のランチタイムは満席になることも多いようなので、予約された方が無難かと思われます。

自然食品の販売や手洗い場を兼ねたオリジナルキッチンの展示も。無垢材や天然素材を取り入れた住まい作りの提案もされており、幅広い事業をされていることがうかがえました。“エシカル”という価値観に基づいた農と食と住を広めていきたいという考えもこのカフェにはあるようです。
メニュー概要
素材や調味料にこだわり、食を健康につなげたいという思いがあるそうでヘルシーで身体に優しいメニューを多数そろえています。予約制の夜営業では定食や、3日前までの予約でコース料理も楽しめるそうで幅広い時間帯で利用できます。
訪問記録
初訪問(2020.6)ランチ利用

事前に予約してランチタイムに訪問しました。彩り鮮やかな野菜サラダがたっぷり付いたハンバーグ!歯ごたえの良さから野菜の新鮮さが分かりますし、ドレッシングもおいしくて。

ハンバーグはふわっと柔らかく、とてもジューシー!この日のソースは野菜トマトあんソースでしたが酸味とコクがありおいしかったです。

ご飯も3種類から選べますが興味を惹かれて+50円の寝かせ玄米にしてみました。玄米と黒米を圧力鍋で炊き2日以上寝かせているのだとか。もち米のようにもっちりしていて、おこわを食べるような感覚に近い。よく噛んでしみじみと味わいました。

こちらのスイーツのテーマはギルトフリー、つまり罪悪感が無く食べられるおいしくて身体に優しいものと聞いたらランチ後でも、ね。いろいろ種類がありましたがローケーキにしました。半解凍状態で出されきれいな3層。1番上はブルーベリーで2層目はチーズのような風味、土台はナッツ入りのココアみたいなサクサク部分。控えめな甘さとさわやかな酸味が楽しめるヘルシーなスイーツでした。コーヒー豆は同じ加須の「自家焙煎珈琲豆屋Rin」のもので、しっかりした苦みを感じるタイプ。
スタッフさんの接客も非常に感じが良く、本当に素敵な場所でした!こだわりがすごくいっぱい詰まっていてまとめきれず、ここに書ききれなかったことも多いのでお店のサイトをぜひご覧ください。同じ誠農社の敷地内にあるゲストハウスでは宿泊もでき繭久里カフェで食事も可能。遠方の方もぜひチェックしてみてください。
2度目(2020.9)モーニング利用

前回訪問して気になった、いちじくのメニューが期間限定で始まったので再訪しました!モーニングメニュー(9:30~11:00LO)は通常3種類ですが、この時季だけさらにSセット「朝採りいちじくトースト」が登場!コーヒーはしっかりした味わいのストロングにしました。

香ばしく焼かれたトーストにクリームチーズとメープルシロップが塗られ、同じ敷地内にある農業生産法人「誠農社」が栽培したこだわりの白いちじくがひとつ分のせられています。ひと口食べてびっくり。あのいちじく特有の青臭さがほとんど無い!皮も薄くて気にならず、赤い部分はねっとりとして非常に甘く、生いちじくなのにジャムを食べているかのよう!クルミもトッピングされていてとてもおいしかったです。

いちじくのおいしさには本当にびっくりしました!お会計の時にスタッフさんにお尋ねしたら、誠農社が母屋でいちじく販売をしているとのこと。帰りに寄ってみましたのでこの記事の最後に追記しておきます。
店舗情報

参考:誠農社のいちじく販売

農業法人「誠農社」はこちら。例年8月上旬ごろから玄関先でいちじく販売を行っています。フェイスブックやインスタグラムにも情報が掲載されるようです。雨の日は収穫できない時があり販売もお休みになりますので事前に確認された方が確実。

100g単位で販売されています。農薬や化学肥料不使用で育てられ、糖度が16度以上無いと販売しないというこだわり。当日中は生食、それ以後食べる場合は冷凍がおすすめとのこと。おすすめされた通りに凍らせてみたらシャーベットのようでおいしかったです。いちじくは9月いっぱいごろまで収穫するそうですが、だんだんと量が減ってくるようなので気になる方はお早めに。