https://tegamisha.com/news/87306/
私はゆったりした雰囲気の個性的なカフェが好き。東京都内では多摩地区にそういうお店が多いのでわざわざ足を運んでいます。もみじ市や東京蚤の市などのイベントを手掛ける「手紙社」のカフェが都内ではお気に入り。調布の団地の中にあるつつじが丘本店など3店舗を展開されています。そして2019年2月に新店舗となる農園の手紙舎が立川市にオープンしました。完全予約制で、野菜中心の食事がメインのお店です。
場所・外観
五日市街道を少し逸れたところにある鈴木農園の中にあります。実は約10年前にも来ており少し懐かしい場所。あの時は西武線を乗り継ぎ西武立川駅から徒歩15分とすごく遠かった記憶があるため、今回は不慣れな道でやっぱり時間もかかりますが車で訪問しました。余裕ある時間設定にしたので15分前には無事到着。駐車場は用意されていますが半分以上埋まっていました。
かすかに、でも確実に見覚えがある外観。
以前ここはゼルコバという鈴木農園の娘さん夫婦が営むパン屋&カフェでした。ゼルコバは2016年に山梨県北杜市に移転。それ以来この場所は使われていなかったようですが、雑誌「自休自足」からのご縁あって手紙社がカフェを営むこととなりました。
※2016年に山梨県北杜市に移転されました。現在この場所は完全予約制の「農園の手紙舎」になっています。東京都立川市にある…
店内の様子
完全予約制での営業なので混雑することはなくスムーズに客席へ案内されました。他のお客さんはまだいらっしゃっておらず。許可をいただき少し撮影させてもらいました。客席はすべてテーブルで、グループでのお食事に適した配置。そして中央に置かれた猫レリーフのストーブはゼルコバ時代からあったもの!
もとは古い蚕室だった蔵で、天井に張り巡らされた梁からは年月の重みを感じます。照明が上から垂らされた客席は落ち着きある雰囲気で、ゆっくりと食事を楽しむことができます。女性のスタッフさんの丁寧な接客も素敵。さすが手紙舎さんです。BGMはゆったりした曲。
メニュー概要
鈴木農園の無農薬野菜をたっぷり使った料理と炊き立ての土鍋ごはんが基本セット。追加できる一品料理も用意されています。メニューを手掛けているのは栃木県鹿沼市のベジタブルレストラン「アンリロ」の上村氏。アンリロも自休自足のカフェのCDに登場していて、名店同士の素敵なコラボレーション。
まずは野菜料理から。季節の食材が使われるので内容は変わります。店員さんがひとつひとつ料理を紹介してくださいました。新玉ねぎの寒天寄せは自然な甘さがおいしい!長ネギのアヒージョはしっかり食べ応えあり。ニラとヒジキの料理(正式名称失念)はカシューナッツが使われコクのある味に。そしてアンリロの代名詞とも言えるにんじんフライはや甘さが引き出されていてやっぱりおいしい!柑橘系が入っているのかさわやかなソースでした。
土鍋で炊きあがったご飯はテーブルまで見せに来てくださり、ライブ感も楽しいです。粒がひとつひとつしっかりしていてつやつや!ふりかけや味付け玉子などご飯のおともが5つも出てきて、ご飯が足りないといううれしい悲鳴。この日のお味噌汁はスイスチャードでした。それほど馴染みのない野菜が食べられるのもいいですね。
おかずの豊富さに対して白飯の量が少ないなと思ったのですが、続いて炊き込み御飯が登場!ごはんが2種類出てくるとは思いませんでした。この時はヤシオマスと梅干の炊き込み御飯。ヤシオマスの旨味と程よい塩気がたまりません。そこに梅干の酸味とさわやかさが加わって絶品。箸が止まらない!
一通りそろった時の写真。旬の食材を存分に堪能できて楽しく、とてもおいしかった!これだけでも満足感があると思いますが、お好みでお肉料理などを追加してボリュームアップさせることもできます。私は食後のスイーツを追加しました。
スイーツはライチシャーベットと白小豆のあんみつ。甘酸っぱいベリーソースとほくほくした食感の白小豆にライチの風味が加わって。ボリュームある食事の後のデザートとしてちょうど良かったです。ドリンクは他の手紙舎の店舗でもよく注文している自家製果実シロップの水割りを。この時はいちごとルバーブのシロップ。甘くて鼻に抜けるいちごの香りも良く、おいしかったです。
手紙舎の他店舗とはまた違った、さらにゆっくりと食事が楽しめるスタイルのお店でとても素敵でした。完全予約制ならではですね。手紙舎のサイトからも予約はできますし、時季を変えればまた違う食材での野菜料理が楽しめそうなのでまた訪問したいです。
パン「かいじゅう屋」
同じ鈴木農園の敷地内には「かいじゅう屋」も。かつては目白にあり、2017年3月に移転オープンした人気パン屋です。水曜日には人気のサンドウィッチ販売があり、オープン時間には列ができていました。駐車場にあったたくさんの車はサンドウィッチ目当てのお客さんたちのものだったのですね。手紙舎の予約時間も同じ11時だったので開店時には寄れず、帰りに覗いてみましたら4種類あったサンドウィッチはほとんど売り切れていました。人気なのですね!
購入可能だったホットサンドをお持ち帰り。程よく火が入ったレタスと卵、素朴でヘルシーな味でした。私は目白時代にも行ったことがありますが、立川のお店にも訪問できて良かった。
本当に久しぶりとなった立川・鈴木農園への訪問。私のカフェめぐり歴もすっかり長くなり、いろんな場所・お店の移り変わりや進化を見届けることも増えました。イベント以外で鈴木農園 × アンリロ × 手紙社という自休自足の流れを汲むコラボレーションが楽しめる日が来るなんてうれしかったですね。ちょっと遠いですがまた足を運びたい場所です。