福島県中央北部にある二本松市。福島を代表する城下町で、秋には日本人形と菊を組み合わせた「二本松の菊人形」が開催される“菊のまち”でもあります。(2021年は規模が縮小され、菊がメインの「菊花展」として開催、この機会に観てきましたので最後に写真載せます)
そんな和のイメージがある二本松に2021年3月18日、大正時代の洋館を使ったカフェ 8月がオープン。店主さんは郡山で「MAPLE-coffee & donut-」というカフェを営んでいた方。店名の由来は店主さん自身が8月生まれで8月を気に入っていることや、夏休み期間である8月の記憶には特別なものが多くあるということから、特別感のあるお店になろうという想いで名付けたそうです。
Eテレ「ふるカフェ系ハルさんの休日」で取り上げられるなどさっそく話題のお店になっていますので、特にランチ時間に訪問するなら予約が無難です。
場所・外観
二本松駅と霞ケ城公園(二本松城跡)の間にある久保丁坂の途中にあります。道も狭くけっこう急勾配なので運転お気をつけて。駐車場はお店の門の前に1台と、店舗から坂を少し下ったところにある蔵の前でちょっと分かりにくい(場所はお店のインスタグラム こちら を参照)。満車の場合は坂下にある図書館の向かい側に市営のコインパーキングがあるのでそこを利用することになります。
コインパーキングから歩いて坂を上っていきますと、石塀に囲まれた洋館が見えました。かわいい形の屋根は腰折れ屋根とかギャンブレル屋根というものらしい。大正14年に建てられおおよそ築100年だそうです。瓦や外壁なども特殊で、当時の二本松の人はびっくりしたんだろうな。
お店の前まで来てみると、日本家屋に洋館が併設されているような造りでした。洋館を使ったカフェにもいくつか訪問してきましたが、和と洋のハイブリッドとも言えるようなタイプに出会ったのは初めてかもしれない。訪問後に観たふるカフェによると大正から昭和初期に流行した洋館付き住宅というものだそうです。
玄関だけを見ると純日本家屋という佇まい。ガラガラと引き戸を開けるとスタッフさんが迎えてくださいました。靴を脱いで上がりますが、この場所で先に注文・会計をするというスタイルになっています。
店内の様子
他のお客さんが映り込まないようにと撮影の許可をいただき、私ひとりだけの時にささっと撮らせてもらいました。客席には洋館部分を使用しているので玄関とは雰囲気が一変します。白く高い天井にシャンデリアが映え、縦長の窓にはレースカーテンが良く似合う。天井周りの模様はギリシャの神殿にも見られるデンティル(歯状飾り)というものらしいです(byふるカフェ)。
インテリアも建物の雰囲気に合うものが選ばれていました。テーブルは2人席×3と4人席×2の5卓。美しい階段が続く2階もありましたが客席ではなくStaff Onlyとなっていました。
ピアノが置かれておりリサイタルなども開催されているようです。BGMはゆったりしたピアノ曲。母屋の和室にはギャラリーがあり、開催された個展の様子がお店のSNSに載っていました。今後もいろんな催しが行われそうですね。
メニュー概要
詳しい内容は時期により変わるようですのでお店のSNSを参照してください。ランチにはドリンクやデザートも合わせて楽しめるセットもあります。冒頭にも書きましたがランチは予約するのが無難です。スタッフさんに尋ねたところ、お茶での利用であれば14時以降ならお席が用意しやすいとのことでしたのでゆっくり過ごしたい場合は時間をずらして利用してみてください。
この時はカレーかグラタンかの2択でしたので、カレーを選択しドリンクセットで注文しました。バターチキンカレーとココナッツカレーの2種盛りで、辛さはあまり無くココナッツや野菜の甘みを生かすようなものでどなたも食べやすいかと。キャロットラぺやひよこ豆のクミン炒めなど野菜もいろいろ付いて色彩も豊かに。おいしくいただきました。
スイーツも気になりましたが次回訪問のお楽しみにして、食後には紅茶のみ楽しみました。ダージリンかアールグレイが選べ、さらにレモンかミルクを付けてくれます。ポットサービスでたっぷり楽しめるのが良いですね。
スイーツを食べない代わりに砂糖を入れようとテーブルの端っこに置いてあった包みに手を伸ばすと、かわいらしいマークが入っていました。訪問後に知りましたが、どうやらコーヒーカップやスイーツのお皿にもこのマークがあしらわれているようで。見てみたかったなあ(あえて下調べをしないタイプなのでこういうことが多々ありますが、知りすぎた状態で訪問するのはちとつまらないと個人的には思うわけで、これも一興です)。
感染症がようやく落ち着いたタイミングで念願の訪問を果たせ、感慨深さも一入。私にとっても特別な思い出ができたお店となりました。またこの記事を書く時にお店のサイトをじっくり読んでみましたら、小さなウェディングやウェディングフォトの場として利用したいという店主さんの強い思いがあることを知りました。既婚者の私にはもう無理なので(笑)、予定のある方はぜひぜひ!検討してみてください。
私は福島県の白河市出身。歴史上ですと寛政の改革を行った老中・松平定信が治めていた白河藩として有名です。それと高校野球がお好きな方は耳にされたことがあると思われる、東北の高校が優勝戦線に絡んできた場合に「今年は大優勝旗が白河の関を越えるか?[…]
店舗情報
菊花展(2021.10)
霞ヶ城公園(二本松城跡)で10月~11月くらいに開催される「二本松の菊人形」展。コロナ禍では規模を縮小して「菊花展」として開催しています。8月cafeからも近いのでこの機会に見てきました。
一輪の菊は大きくて立派、小菊は可憐に。どの菊も綺麗でした。
一本の茎から千もの花を咲かせるという「千輪咲」は時期が早く咲いていませんでした。う~ん残念、見頃はもうちょっと後でしたね。
人形の展示はこれだけでした。まだ咲いていない菊が多かったこともあり来場者もあまり居らず、密になることはなかったです。早くコロナが落ち着いて元の規模で開催できると良いですね。