物流倉庫や工場が立ち並ぶ工業地帯になっている、川口市の領家5丁目。かつては鋳物の街として栄えた場所なのだそうです。

その一角にある「株式会社 大泉工場」。2008年をもって製造業に一区切りをつけ、現在では食品に関する事業を多く行っている会社です。

大泉工場の広い敷地は “OKS CAMPUS” と名付けられ、工場跡や桜のガーデン、登録有形文化財の建物、カフェ、発酵飲料の製造所などがあります。
今回は2020年6月27日にオープンした、キャンパス内のカフェ 1110 CAFE/BAKERY(いちいちいちまる カフェベーカリー)を訪れてみました。
店名は “3つの「1」=「自然・生活・身体」の環境が○(マル)になる” というメッセージを込めているそうです。
場所・外観

1110 CAFE/BAKERYがあるのは、(株)大泉工場の敷地内。コーポレートカラーだという水色の電話ボックスが目印になります。初めて訪問した時はこの中に入るの? と少し戸惑っちゃいました。

敷地内に入ったら右の方に進んでいくと駐車場があるので、車で訪問するのも便利です。
公共交通機関を利用して訪問する場合は、赤羽駅や川口駅、川口元郷駅からバスに乗り「梛木の橋」停留所で下車すると徒歩3分ほどで到着できます。

桜のガーデンと向かい合って並ぶ、2軒のレンガの建物。左側がカフェで、右側は金~日曜と祝日にオープンしている、KOMBUCHA(コンブチャ)という発酵飲料の製造所「 _SHIP」です。(_SHIPのサイト)

カフェの入口はこちら。店内に入るとショーケースにおいしそうなパンや焼き菓子が並んでいます。まず注文と会計を済ませて、その後で席を選びます。食器の片づけはセルフで行うスタイル。
(全般的に淡々とした接客なので、その辺りを気にしない方におススメ)
店内の様子

許可をもらって店内を撮影しました。ゆったり座れるソファー席、テーブル席、ガーデンが眺められる窓際のカウンター席などがあります。

気候が穏やかな時であれば、6卓ほどあるデッキのテラス席が開放感抜群でおすすめです。桜ガーデンの前なので、四季折々の桜の表情が楽しめます。(日除けのパラソル等はありません)

ガーデンにやってくる鳥のさえずりと、物流倉庫から聞こえてくるフォークリフトのバック音、行き交うトラックの走行音などが混じり合うのがこの場所ならでは。

2軒の建物間には屋根のある半屋外テラス席があります。レンガを背景にして過ごせるこちらもなかなかおしゃれですよ。
メニュー概要
敷地内にある桃の花から採取した花酵母で焼き上げるパンと、有機野菜のサラダやスープ、オーガニックのコーヒーや紅茶というラインナップ。週末限定の食事やスイーツもあります。
このお店のメニューは、すべて植物由来の材料を使う「プラントベース」。ヴィーガンの方や、動物性食品にアレルギーをお持ちの方には特にうれしいですね。

四角いあんぱんに、プラントベースのラテを合わせてみました。オーツ麦・大豆・玄米と3種類あり、他ではあまり見かけない玄米をチョイス。いわゆるライスミルクかな?
米麹とは違って甘くはありませんが、とってもまろやかで優しい味わい。コーヒーがちょっと苦手な方も飲みやすいと思います。

おぐらは粒あんが入ったパン(桜飾りは期間限定)。甘さ控えめで、ほっくりとした豆の風味が楽しめます。花酵母のパン生地は素朴、少し塩気も感じられ、あんこと相性の良いパンでした。

初訪問時(2022年)に注文したのはいちごロール。(※2024年1月にメニューが変更され、現在は提供無し)
いちごのアイシングは植物性とは思えないおいしさ。ベーグルのようなあっさりとした生地も個人的に好みでした。

OKA CAMPUSは一般開放されているとのことで、多くの方がガーデンの桜を見に訪れていました。種類の違う桜が植えられているので、色とりどりの素敵なガーデン。ご近所の方のお散歩スポットにもなっているようでした。


敷地内には国の登録有形文化財である「大泉家住宅」などもあるので(中には入れません)、カフェ以外にも少し時間を取って散策するのも楽しいです。
また土・日曜にはキャンパスマーケットを開催しているそう。レジャーシート・マイ食器・ゴミ袋などを持参するのがおススメだそうで、ピクニック気分で週末のひとときをこちらで過ごしてみては。詳細はインスタグラムを参照してください。【マーケットのインスタグラム】
店舗情報

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